モノを持たない暮らしとお金でモノを買わない暮らし / workshop #09

2015年12月26日(土曜日)・ワークショップ9日目

モノを捨てることができません。しかもどういうわけか、誰かが要らなくなって捨てたモノを使うことに喜びを感じてしまいます。今回のワークショップでは、どこかの家で使われていた窓や、畳の下に使われていた床板の使い方を教えてもらうことができました。レールのない窓も、新しくレールを敷くことで戸車の動きはばっちり。畳の下の床材は、穴は開いていても、使い古された感じが素敵だったりします。

引き違い窓をつけるために窓枠を作り、壁にはめ、外側に窓が動くための溝とレールをつけて窓収納用の窓枠をつくりました。タイニーハウス全体に防水防風シートが貼られ、窓枠の縁にはブチルテープ、Flex Wrapを貼りました。flex wrapは、伸び縮みする蛇腹管のようなテープで角も切らずに貼ることが出来ます。電動溝切り機を今回はじめて使いました。丸のこの刃より、数倍も厚みがあって、キックバックしたときの話を聞くと怖いけれど、これを使えると拾ってきたものを使える幅が広がるなぁと思いました。畳の下の床板は、玄関のドアになりました。どこかの家で使われていた小さな曇りガラスの窓が固定され、電動溝切りでアイジャクリ加工にした畳の下の床板がガラスの周囲に使われました。

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アイジャクリ加工は梅雨などの水分の多い時期には膨らんでしまって、表側に隙間ができてしまうので、裏側にはほんの少し隙間をあけるといいと教えてもらいました。それと、アイジャクリ加工でわざとはじめから隙間をあけて貼る貼り方もあるとも教えてもらいました。家に帰ってきてみたら、その貼り方で貼ってある壁を発見。父に言わせると10円玉をはさんで隙間をあけたとか…
家の床を張る場合、すでに床材としてサネ加工してあるものしか使ったことがなかったので、加工されていない廃材をも自由に使うことができるということに新たな可能性が広がりました。私は、自分たちが食べるものを自分たちで作りたくて、自給的な生活をしています。

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自分で食べるものを作ることはとても楽しいけれど、その一方で季節に追われてしまって、ものづくりの時間をつくることがなかなか大変だったりもします。そんなわけである程度は、機械に頼ってしまっているのですが、田舎に住んでいると、そうした機械や道具も譲っていただけたりします。たとえば、バインダー(稲や麦の刈り取り機)やハーベスタ(脱穀機)、鎌や鋤簾(じょれん)、鋸や鉈。バインダーやハーベスタは、コンバインという新しく便利な機械が出てきたことで、それまで使っていたものか不要になり譲っていただけることがあります。鎌や鋸などの道具類は、地元のお年寄りが大切にしていたものたちです。壊れてしまった柄の部分が修理されていたり、使いやすいように形が変えられていたりしました。ついついもったいないなぁ・・と思ってしまってもらってきては蓄えてしまっています。

その一方で、タイニーハウスは極力少ないモノで暮らすことがコンセプト。そんなわけで、捨てられてしまうモノを見過ごすことのできない私としては、逆方向にも思えるこのふたつのコンセプトをどうつなげたらいいのかが悩みどころでした。お金をかけずに家づくりの練習ができて、なおかつ住みながら、できるだけお金でモノを買わずにすむ暮らしをするための土地を探すことができるタイニーハウス。それらをそれぞれ尊重し、それぞれに別の楽しみ方のできる道具、そう考えると面白いかなぁと思いました。それとはまた別に、最近拾い物をわけていただいたモノづくりの達人から衝撃を受けた言葉は、「もらったものはストックしないで、すぐに使う」 ということでした。柔軟にモノを使う発想力とそれらを使ったモノづくりが楽しめる時間、このふたつも自給的な暮らしを楽しむ上で大切なことのように感じました。

文:渡辺沙羅
写真:三枝ナオミチ
映像:Ben Matsunaga
講師:新田和典 本間広基 佐藤篤 川端やす