残り少ない貴重な時間を仲間ととことん味わおう / workshop #13

2016年2月20日(土曜日)・ワークショップ 13日目

昨年9月から始まったタイニーハウスワークショップもいよいよ残り後2回。私自身は妻が出産まであと5日という状況であったが、妻とその両親が背中を押してくれて無事参加する事が出来た。ただただ感謝である。

1日目は、ハウスの外では前回の外壁(鎧張り)の続きを行い、ハウスの中では構造材の間に合わせ切り出しはめ込んだ断熱材の隙間を発泡ウレタンスプレーで埋めつつ、同時進行で窓枠の製作と内壁の切り出しを行う事に費やされた。各班に分かれて黙々と作業を進めていく。自分の作業に集中していたせいか、他の班の作業をあまり・・・と言うかほぼ見る事が出来なかった。レポートに名乗りを上げたのに何をしていたのだろう(汗)

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私は内壁をの寸法をはかり板に墨をつけて丸ノコやジグソー・細かな部分は手ノコで切り出す作業に加わった。最終的には内装は珪藻土の左官で仕上がる予定なのでそこまで厳密に切り出さなくても良いとの指示であったが、それはプロの職人の範疇での話で、私たち素人は「大体」の幅が広いので注意を払って寸法を取る事に集中すべきである。採寸は実際に切り出したい形をメモに描いてから、メジャーで必要箇所を測っては書き入れていくのだが、講師の皆さんは”どこからどこまでを測ったら一番切り出すのに効率が良いか”を考えて採寸を行っているのが分かる。指示を待つ間に先読みしてこっそり採寸をしてみたものの、「そこじゃなくてここからはからないと」との指摘に、見事に自分の採寸箇所の無駄の多さに凹まされる事になる。具体的な理論を噛み砕くには至らなかったが、採寸一つを取っても奥が深い事を知る。実際の切り出し作業は、切り出してはハウスの中へ運び入れて実際に取り付け場所に当てがい、微調整のために墨をつけまたハウスの外へ運び加工する事を繰り返す。正に現物合わせである。木材は生き物なのだと実感すると同時に採寸や切り出し技術のなさを痛感する瞬間である。

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さて、切り出された内壁をインパクトドライバーで固定していくのだが、既に張り巡らされている配線の通っている部分に誤ってビスを打ち込んでしまわない様に、あらかじめ印をつけておく事が必要だ。また、タイニーハウスならではの灯火類のメンテナンスホールを設けておく事も後々で後悔しないための作業となる。内壁の切り出し作業中に発砲ウレタンスプレーを隙間に注入する作業の様子を見る事が出来た。スプレー缶の底を上にして使用すると中にウレタンが残らず最後まで使いきれるらしい。スプレーから押し出されたウレタンは思いの外ボリュームが増える。実際構造材よりもかなり溢れてる程に容量が増えてしまったところもあり、内壁の取り付けに邪魔になってしまう部分は削ぎ落とした。細かな所はカッターで切り取るが、大まかに取り除くには木材を擦り付ける様にすると簡単だ。結局半日のうちには全く内壁は進める事が出来ずに終了。ふと外壁の様子を見ると、かなりの鎧張りが覆い尽くしていた。「すごい・・・」前回体験した作業でもあり大変さは理解していたので驚いた。翌日は午前中のうちに内壁の下地を完成させなければメンバーお待ちかねの珪藻土の左官作業ができないと聞き、自身の作業の遅さを悔やんだ。

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1日目を終えてからの銭湯での会話や宿泊先での健康的な食事と不健康な?酒を味わいながらの情報交換は実際の作業と同じ位に濃密で、実は毎回この時間を楽しみにしている。ぼんやりと将来の希望を抱きながらも二の足を踏んでいる私とは違い、このワークショップに参加している仲間たちは興味を抱いた事を学ぶ場に自ら身を置き行動を起こしている方が多い。彼らと話をしているとものすごく刺激を受けるのだが、それと同時に動き出せていない自分が出遅れている気がして一瞬焦る。彼らの表情は必ずと言っていい程輝いていて眩しく映るのだ。でも、焦ってはいけないとも思う。語らいも終わり、ほろ酔い気分でキャンピングカーに戻り布団に潜り込む。この時毎回、このワークショップでの出会いは大切にしたいと本気で思い、良い気分で眠りに落ちる。残り少ない貴重な時間を仲間ととことん味わおう。

文:佐々木祐司
写真:三枝ナオミチ
映像:Ben Matsunaga
講師:本間広基 佐藤篤 小田切浩 清水貴広