家を作っているんだなという実感がどんどんわいてきた / workshop #14

2016年2月21日(日曜日)・ワークショップ 14日目

昨日の雪や雨が嘘のように晴れていた。朝8時半を少し過ぎた頃到着した。工場の中からトントンカンカン。チューーーンと音がしている。そう、もう作業は始まっていた。いつものようにゆったりとした感じは無く、午後から珪藻土を内壁に塗らなければならなかったので急ピッチで作業が行われていた。関西で言う所の必死のパッチである。

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作業は、外壁に鎧張りする為の板に柿渋の塗料を塗り、カットして取り付けていくグループ。内壁のベニヤ板を窓枠や角度のある天井に合うようカットするグループ。電気の配線等に何かあった時に内壁のパネルを外しやすくする為の下地をひたすら切るグループ。キッチンの作業台的なものを作るグループ。そして、それらをタイニーハウスの中でひたすら取り付けてゆくグループに分かれて作業が進められていきました。タイニーハウス内で作業していたグループは内壁がネジで止められた後、ネジを深めに打ち込んだ穴に木工パテをたっぷりと塗りこみ、乾いてきたらヤスリで削って穴を埋めていた。こうしないと珪藻土を塗った際、珪藻土とネジが触れるとサビが壁の表面に浮いてくるそうだ。その作業が終わるとアク止め用のシーラー(液体)を珪藻土を塗る壁に前段階として塗っていった。これを塗らなければ珪藻土が貼り付かない(貼り付きにくい)とのことなのだがこの液体、乾くまでたいへん不愉快な香りがする。サヨナラしてしばらく経ったイカのニオイがするのである。タイニーハウス内で作業していた一同げんなり。シーラーを塗り終わり、乾燥を待ちつつ、午前中の作業は終了した。

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ランチだ!いつものスープが入れられているジャー的なものに「miso」みそと書いてある。今日は和食だ。大変美味しい。
ランチ終了後、株式会社ウェルの山本太郎さんから水槽を使った調湿の実験をしながらの珪藻土のお話があり、タイニーハウスの仲間たちと聞いた。珪藻土は800万年前のプランクトンの化石であることや、ビールの酵母を濾す際に使用され、非熱処理されるから「生」ビールと呼ばれること。様々なものに使用されている為、珪藻土が無くなるとあらゆる産業が止まる事。見た目はともかくプロが塗っても素人が塗っても性能は変わらず発揮されることなどはじめて聞く話ばかりだった。なかでも衝撃的だったのが、珪藻土でも細孔が2〜50ナノのものしか調湿しないという話だった。巷で販売されている普通の珪藻土は50ナノ以上なものが多く、霧吹きなどで吹きかけた水は吸うが調湿はしないとのことだった。ネットなどであまり珪藻土の評判があまり良くないのは50ナノ以上のものを掴まされちゃった人達の怒りの声だったのかぁ。と妙に感心していると、午後の作業が始まった。
午後の作業は水と珪藻土を混ぜ合わせることから始まった。珪藻土を混ぜ合わせる為には撹拌機が必要なこと。撹拌機は先端がスクリューのものは適さないこと。1000回転くらいのものが良いとのこと。練るときは絶対に水が先じゃないとダメなこと。珪藻土に色をつけたい場合は、水の段階で無機の顔料を混ぜればよい事などを教えてもらい、心に留めつつ撹拌機で珪藻土を混ぜました。

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いよいよ内壁に珪藻土を塗る時がきた。タイニーハウス内は狭い為、いくつかのグループに分かれ順番に作業した。私たちは二番目のグループだった。山本太郎さんに手本を見せてもらいつつ、なかまたちと作業した。コツはパンにバターを塗るように塗っていく事だそうだ。この作業が泥遊びをしてるようですこぶる楽しい。珪藻土を盛った手元の板からコテで珪藻土をこそげ取り、壁に塗っていく。失敗してもやり直しがきくので、プレッシャーも少ない。それに漆喰などに比べると比較的に難易度は低いそうだ。しかし、楽しいがなかなか不器用な私はうまくいかない。角や端っこを上手く塗れない。コテをはなそうとしたらネチャッと珪藻土がついてきてしまう。パンは素材を味わいたいからバターを塗らない派なのが仇になったかな?とか自問自答しつつ、器用なY君に教えてもらったり、手伝ってもらったりしつつ塗っていった。この段階でY君は壁を塗り終わり、コテで力加減だけで竹を書こうと試行錯誤していた。四苦八苦苦労しながらも私がなんとか塗れるようになった頃Y君はさらに腕を上げ、ほんのり竹の幹が描けるようになっていた。壁面が塗り終わると、刷毛で珪藻土を塗った壁面を軽く撫でて、波の様な模様をつけた。すごくいい感じに仕上りだ。
柿渋で染めた外壁も全て貼り終わり、後は屋根と内装を残すだけとなり、外からタイニーハウスを眺めていると家を作っているんだなという実感がどんどんわいてきた。ワークショップも残すところあと1回。頑張っていきたいと思います。みなさんお疲れ様でした。

文:木村裕之
写真:三枝ナオミチ
映像:Ben Matsunaga
特別講師:山本太郎(株式会社ウェル
講師:本間広基 佐藤篤 小田切浩 清水貴広